金沢21世紀美術館

20050729.jpg

昨日から清野さん、菊池さんと共に山代温泉の「あらや」。今回は取材で伺ったものの、結果的にはまたしても仕事に託けて女将さんにお会いしに行ったようなものだったかも? そして改めて数々の心の籠もったもてなしに多謝。そして昨日は晴れ上がっていた空も、今日は朝からスッキリしない曇り空。それでも女将さんのポートレイトを撮影する瞬間だけは雲間から光が射すという幸運に恵まれる! 撮影後、丁重に送り出していただき有名な寿司職人「弥助」の一番弟子のお店「田がみ」で昼食。今が旬のあの薄いイカを三枚におろすその秀逸な包丁捌きに感嘆。もちろん味も美味。その中でも特にネギトロ巻きは白眉。そして現在巷で話題の「マシュー・バーニー展」を開催中の「金沢21世紀美術館」に向かう。目の前は「兼六園」に「金沢城跡」という立地条件の中で、その真っ白な円形のモダンな建築が妙にはまっている。そして兼ねかね感じている北欧と北陸の共通項がそこにも存在している。特にその採光における有り様は、全てにおいてきわめて秀逸。規模は小さいけれど、日本にもこのような美術館が存在していることが嬉しい。肝心の「マシュー・バーニー展」も「Contemporary」そのものという感じ。このところいろんなメディアで「Bjouk」が彼女ということもあって、そのファッション性がクローズアップされがちではあるけれど、個人的には良い悪い、好き嫌いではなく、そのとても正直な制作に対するライフスタイルがとても羨ましく感じると同時に、自身の立ち位置を確認する意味でも有意義な展覧会であったことは確か。ただ欲を言うならば、もっと広い会場でのインスタレーションが適している作品であったような気がする。それにしても今回の旅で、改めて金沢という土地の文化度の高さを痛感した。しかも京都に比べると、どちらかというと単に形式のみに囚われない「何でもあり感」に自身の居場所と可能性を同時に感じることが出来た。そしてそれもこれも「あらや」の女将さんが、そこにいるからかもしれない。どうやら想像は手の届く空のようなものなのかもしれない。

December 2017

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31