今日の空20051108

何だかんだと、またしても深夜の帰宅。
今日も昼間は温かかったけれど、夜になるとやはり吹く風は冷たい。そしてその夜空には、久々に満天の星空が拡がっている。やはりこんな夜は、この東京でこれだけ見えるのだからと思うと、もっと星空がよく見える何処かへ出かけてみたくなる。それでも頭上には、オリオン座が静かに輝いている。そしてこんな夜空は、それこそロラン・バルトの「明るい部屋」における「暗箱」というカメラの論説そのもの。そして、それはぼくなりに意訳すると、ただの暗闇ではなく、そこには多くの「あかるいところ」が含まれているということ。

実は今日は、何だかとても疲れたし、更新はいいかなぁ〜?と思っていたが、この夜空が、そんな鬱いだ気分を一気に後押ししてくれた。それに、毎朝出社して最初に、この「今日の空」を観てくれている人がいるかと思うと、そんな人たちにもこの夜空の感じを記しておきたいと思って、だらだらと綴っている。

今日も一日、いろんな人といろんなことを話した。当たり前のことながら、人が変われば話も変わる。それでも、そんな全てにひとつだって嘘はついていない。しかし、中にはどんなに心を込めて発した言葉がそこにあったとしても、残念ながら届かない言葉もある。
写真はどうなんだろう?
きっと写真にも同じことが起こりうる。だからこそ、出来うる限り全ての写真が「本当のこと」でありたいと思っている自分がいる。だって、それしかできないから。

そんな11月8日に、先日晴れて新日本チャンピオンとなった福原力也君が、打ち合わせを兼ねて来社の折、先日お祝いとして撮影した写真を渡した。その言葉は少ないながら、その表情を見れば全てが解る程に、彼はその写真を驚きと共に喜んでくれた。ただ、そのことが嬉しかった。その後来社した、久保さんも、本当のことを話してくれている。そして清野さんも、身をもって知ったからならではの言葉をくれた。

どうやら言葉というのは、届くとか届かないとかの問題ではなく、もっと大きな魅力を持っているいるものなのかもしれない。何となく、久々に小説でも読んでみたくなった。

そういえば、近所なのに、いつも見ているはずなのに、新しい風景として立ち現れる景色がある。この空だって、そうやって思えば美しい夜空の前の青い空。@中目黒

December 2017

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