今日の空20060420


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今日は朝から、ギャラリーに向かった。
それというの、今日は数本のプレスインタビューが入っている。
もともとそういうのは、あまり得意ではないし、
しかも今回は、それもすべて英語。。。
途中で、時折慧子さんに助け船を出してもらいながら、
何とかこなす。(ホッ)
それにしても、シンガポールの人たちは、
みんなとても感じがいい。
だから、そうやって話をしていても、
少しずつではあるけれど、確実に何かが
伝わって行くような気がするし、
それを彼らも、望んでいる感じがするのが嬉しかった。

そして昨晩は、少し見せてもらっただけだけど、
今日は、プリント担当のシルベスタさんともお会いして、
具体的に、プリントを詰める。
とにかく責任者のキンバリーさんをはじめとして、
少なくともスタッフの人たちには、
ぼくの写真の何かは届いているようで?
中でも、シルベスタさんに至っては、
その本気度は、尋常ではない。
聞くところによると、彼はぼくが来る前も、
何日も徹夜をしながら、その準備をしてくれていたとのこと。
心より多謝。

実は、ぼく自身も今回の展覧会は、
時間がなかったということもあって、
しかもその上に、外国とのやりとりだったので、
どこまで出来るのかが、とても不安だったし、
それでもぼくなりに出来ることをと思って
挑んではいたものの、
諦めている部分がなかったわけではない。

それはどちらかというと、”表現”みたいなこと。
どうしてもその部分になると、
クオリティーはもちろんのこと、
要は、プリントの持つ力みたいなものが重要になってくる。
だから、そこは難しいかも?と思っていた。

しかし、ぼくとシルベスタさんのやりとりは
そんな心配をすべて吹き飛ばしてしまうほどに、
いい方向に向かっていった。
いつの日も、そんなあたたかい思いが存在する
やりとりの中から、美しいものが生まれる瞬間に
立ち会うことが出来たときは、
やはり、とても嬉しいもの。

そしてぼくは、テストプリントが出来上がるまでの時間
いったんホテルに戻って、仕事をすることとした。

あたりは、ぼくたちがやりとりをしている時、
またしっかりと雨が降ったようで、
街中が、朝以上にしっとりしている。

ぼくは、その少し蒸し暑い街の中を
ホテルまで歩いてみることにした。
そしてその雨上がりの街の中で、
すごく嬉しいはずなのに、
そんなに嬉しくない、矛盾した自分を見つけていた。。。
それにしても、ものごとのタイミングというのは
不思議なもので、先日も「写真がもっと好きになる。」
でも書いたように、すべてはひとつの糸で
つながっていることだけは確か。

そんなことを思ながら、雨上がりの緑がきれいだったので
その緑にカメラを向けると、
その強い湿度で、あっという間にレンズは曇ってしまい、
いきなりこんな風に写ってしまった。。。
これはこれで、むしろ今の気分が写っている。

20060420_2.jpg

そして、しばらく歩いていると、
道ばたに、美しいブーゲンビリアの植え込みを見つける。

20060420_3.jpg

それにしても、この雨上がりのブーゲンビリアは、
物憂げに何かを話しているように見える。
何て言っているんだろう?と眼差しをかたむけてみると、
どうやら、その言葉はぼく自身が
発しているような気がしてきた。。。

December 2017

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